堅田香緒里『生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義』
堅田香緒里『生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義』
(タバブックス、2021年)
様々な問題を抱える現実世界で生きてきたにも関わらず、私は社会問題にコミットするような本を殆ど読んできませんでした。もう少し積極的に社会問題に関わっていこうと思い始めたのは恥ずかしながらつい最近のお話。フェミニズムに関する本は殆ど読んでこなかったので、初めて知る事や今まで触れてこなかった視点のオンパレード。
ガチガチの学術書というわけではないので、とても読みやすいです。私にとっては、無意識に内在化した差別意識に気づかせてくれるという点で、読んでよかったと思える本でした。フェミニズムというと、女性による社会的平等を求める運動というイメージが強かったのですが、この本では単純な性差を越えて、貧困や生まれの格差、階層の問題にまで切り込んでいきます。
特に本書の最後で説明されている「セーファースペース」という考え方はとてもためになりました。「自分の特権」とは何かを考えること。ここから、自己の差別意識を意識化し、他者を認める行動がとれるようになる可能性が拓けるように思えます。自分も少しずつ実践していけたらいいなぁ。
追記
読書メモ、あるいは簡単な感想なようなもの。初めて公開領域で書いてみたけれど、こんなものでいいのかしらん?