読書日記

2025年11月11日

Жена узнала, что муж был в связи с бывшею в их доме француженкою-гувернанткой, и объявила мужу, что не может жить с ним в одном доме.

以前彼らの家で雇っていた家庭教師のフランス人女性と夫が関係していたことを妻が知り、1つの家の中では暮らすことはできない、と夫に宣言したのでした。


 

 前回の文章と合わせて、ここまでにдом(家:ドム)という単語が何回も出てきますが、ナボコフはこのドムの頻出を次のように説明しています。

この荘重の繰り返し、ドム、ドム、ドム、滅びのさだめを負った家庭生活(この小説の主要なテーマの1つ)を弔う鐘の音は、トルストイの意識的な文学技法である。(『ナボコフのロシア文学講義(下)』、2013年、河出文庫、143頁)

小説は書き出しが命、とはよく言われるところですが、ドム、ドム、ドム、という重低音が最初のページで小説の主題を表現しているというのは、トルストイの芸術的な偉大さが感じられすぎて絶句です。ナボコフは言葉遊びを小説によく取り入れていますが、音の響きというのは原文で読まなければ感じられないところ。それにしても、母語話者でも、この音の繰り返しに意味を見出せる人はどれほどいるのでしょうね。


KyouryuBooks始まりの地「コトコト商店(仮)」さんの棚に近いうちに本を入れに行きます。

読み終わった小説多め。手軽にお手に取れるお値段にする予定です。

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