読書日記(ロシア文学を読む日々)6月6日―10日
6月6日
ととと市(六角橋商店街のフリーマーケット)に向けて、古本を選書する。大磯ブックマルシェで、けっこう古本が出てしまったので、今回の選書は血肉を削っているような気持ちになる。家の本棚に少しずつ空きが出るのは寂しい。しかし、色んな人の手にロシア文学の作品がわたると思うと、それは嬉しい。
6月7日
ととと市は大盛況。ありがとうございました。今回も持って行った古本がほぼ、他人の手にわたりました。
今回KyouryuBooksは新作ZINEを2つ作って参加。片方は、ロシア文学の魅力を伝えようと思って作成したZINE。色々な方に興味を持ってもらえて嬉しい。
しかし、最近ZINE作成とイベントのことばかり書いていて、ロシア文学を読む日々をしていない気がする。次はなんの作品を読もうか。
6月8日
『40歳のオブローモフ』の続きを読む。団地に住む小説家が主人公の小説。日本の団地というのは特殊な文化現象であるように感じる。
少し前に、「タワマン文学」なるものが、盛り上がりを見せた時があったが、時代をさかのぼれば「団地文学」なるものが盛り上がりを見せた時期があったのではないだろうか。機会があれば「団地文学」なるものが存在するのかどうかも調べてみたい。
6月9日
『カラマーゾフの兄弟』を読み始める。光文社古典新訳文庫の亀山郁夫訳である。
6月10日
『カラマーゾフの兄弟』光文社古典新訳文庫で5分冊である。1を読み始めたところ。「著者より」の章を読むと、この小説が、アリョーシャ(アレクセイ・カラマーゾフ)の物語であることがわかる。このアリョーシャという人物はカラマーゾフ家の三男であり、父親は放蕩好きなろくでもない人物である。
著者よりを読むとこの小説が2つの小説から成る予定であったことがわかる。残念ながらこの第2の小説は書かれなかったわけである。ということは、この作品は未完成であるということになる。
しかし、『カラマーゾフの兄弟』は多くの人に読まれ、そして今も新訳が出るほどに人気のある小説である。これは驚くべきことではないだろうか。もちろん完成している第1の小説のみでも楽しめるということが一番の理由だと思われる。
一方で、第2の小説が書かれなかったということもこの『カラマーゾフの兄弟』の人気の要因なのではないだろうか。読者は第1の小説を読み、第2の小説がどのような小説になったのか、それを想像することが許されている。このアレクセイ・カラマーゾフの一代記と表現される小説が、いったいどのような結末を迎えるのか、読者には想像力を自由に働かせることができる。これは、小説好きにとっては魅力的なことだと思うのである。